資格の選び方①目的に合わせて選ぶ
まず、資格を活かしたい目的、目標を定めます。
どんな資格でも「資格さえあれば仕事や将来に困らない」という保証はありません。
資格は目的、目標達成のための「手段」として考えます。
仕事で昇進して収入をアップしたい
今の仕事で昇進や出世するには、仕事内容に関係する資格であることが基本です。
会社によっては昇進に資格が条件である場合もありますので、確認してみましょう。
また、会社の先輩や上司がどのような資格を持っているか聞いてみることもよいでしょう。
また、社会人としてある程度経験を積んでいる人が、秘書検定など社会人歴の浅い人向けの資格を取っても評価につながりにくいので、自分の今の状況やスキル、キャリアプランを見据えて資格を取得することをおすすめします。
仕事で昇進するための資格を選ぶには大きく分けて、2つの基準があります。
今の仕事のスキル・実績を証明する資格
まず1つめは、「今の仕事の実績を証明する資格」です。
現在自分が持っているスキルは、自分自身や身近な人にしか分からないこともあります。
そのため、誰が見てもスキルや実績を客観的に証明できる資格を持っていることで、適正な評価につながります。
役に立つ高度・専門的なスキルを証明する資格
2つめは、「高度・専門的なスキルを証明する資格」です。
昇進した場合に役に立つ、今の仕事より高度・専門的なスキルを証明することで、意欲や昇進後の活躍の期待につながります。
転職・就職を有利に進めたい
転職や就職を有利に進めるために資格を取得する場合、前職と同じ仕事か未経験の仕事を目指すのかによって、目的が異なります。
資格取得に時間がかかる場合、「資格学習中」という旨を履歴書に書くだけでも、意欲をアピールにもつながります。
前職と同じ仕事を目指す
前職と同じ仕事を経験者として目指す場合、前職で身につけたスキルに加え、より高度・専門的なスキルを証明することがおすすめです。
企業の採用担当者は、経験者として基本的なスキルはもちろんのこと、より高度・専門的なスキルを持つ人を採用したいと考えています。
そのため、簿記3級のような初級にあたる資格よりも、簿記2級以上の高度・専門的なスキルを証明できる資格を取得することをおすすめします。
未経験の仕事を目指す
未経験の仕事を目指す場合、その仕事に関する資格取得がおすすめです。
また、資格取得に時間がかかる場合、転職、就職活動を行いながら資格学習を行うだけでも、意欲のアピールになります。
企業の採用担当者は、未経験者に対して即戦力は求めていないものの、少しでも早く実務の役に立ってほしいと考えているため、採用時のスキルだけではなく、採用後の「伸びしろ」も重要視しています。
そのため、資格を持っていることをアピールするだけではなく、「入社後も学習を続ける」意欲をアピールすることが大切です。
独立開業・フリーランスを目指したい
独立開業の資格で代表的なものは、税理士や行政書士、司法書士などの士業、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師などの施術関連の資格があります。
また、フリーランスではプログラマー、WebデザイナーなどのIT・Web関連の資格が最近では多く見られます。
これらの資格を活かして独立開業やフリーランスを目指す場合、資格取得に合わせて実務経験が必要な場合もあります。
資格の選び方②資格試験の受験条件を確認して選ぶ
資格の中には、資格試験の受験条件がある場合があります。
学歴や下級資格の合格、実務経験など、様々です。
高卒以上の学歴が必要な資格一覧
- 栄養士・管理栄養士
- 保育士(中卒でも条件次第で可能)
- 看護師(または准看護師)
- 歯科衛生士
- 教員免許状
- 美容師免許
など
大卒以上の学歴が必要な資格一覧
- 歯科医師
- 医師
- 獣医師
- 薬剤師
- 獣医師
など
資格の選び方③自分に合った難易度・学習期間の資格を選ぶ
難易度の高い資格ほど、資格取得まで時間がかかります。
そのため、自分の能力や学習に充てられる時間を考えて資格を選ぶ必要があります。
また、学習期間が長い資格が今のライフスタイルに合っているか検討します。
自分に合った難易度の資格
難易度が高すぎる場合は、挫折につながるおそれがあります。
その反対に、難易度が低すぎても仕事などの目的に活かすことができない場合もあるので、難易度の見極めは重要となります。
自分に合った学習期間の資格
すぐに収入につなげたい・資格が必要
資格の学習期間は短いもので1ヶ月~3ヶ月程度、長いものでは数年かかるものもあります。
すぐに収入に繋げたい場合、学習期間が長いと収入につながるまでに時間がかかってしまいます。
そのため、まずは半年程度を目安に検討してみるとよいでしょう。
このように半年程度の学習期間で、無理なく挑戦できる難易度の資格を取得後、仕事をしながら関連資格を学習して少しずつステップアップをする方法もあります。
時間に余裕がありじっくり資格学習ができる
また、比較的時間に余裕があり、中長期的にスキルを身につけて仕事や収入に繋げたい場合は、少し頑張れば手が届く難易度の資格をじっくりと時間をかけて目指してみましょう。
難易度が高い資格の場合、学習期間も長くなる傾向にありますが、資格スクールの講座などを利用して効率的に学習を進めることで挫折を防ぐことができます。
資格の選び方④資格の取得方法・受験方法で選ぶ
資格を取得する方法として、主に3つの方法があります。
それぞれ、費用や期間、取得できる資格が異なるので、事前に調査が必要です。
- 独学で学習して、外部の資格試験を受験し資格取得する
- 自宅や資格スクールの講座で学習し、外部の資格試験を在宅や会場で受験して資格取得する
- 専門学校や通信制大学などの専門の教育機関を経て資格取得する
資格選びから資格取得までの流れ
- STEP1取りたい資格を選ぶ
自分に合った資格を選びます。
- STEP2学習スタイルを決める(通信講座・通学講座・独学)
ライフスタイルや適性に合わせて学習スタイルを決めます。
- STEP3受講するスクールを決める
受講を続けやすいサポートが充実しているかなど、自分に合ったスクールを見つけましょう。
スクールのホームページを見たり、資料請求することをおすすめします。 - STEP4講座を決める
初心者向けや経験者向けなどの講座受講の条件、期間、サポートサービスの内容などを比較し、自分に合った講座を選びましょう。
- STEP5受講申し込み・説明会申し込み
スクールによっては講座説明会を行っているところもあります。
スクールのホームページから確認してみましょう。 - STEP6講座の受講開始
スクールのカリキュラムに沿って学習を進めます。
分からないことは早めに講師への質問やサポートサービスを利用して解消しましょう。 - STEP7資格試験の申し込み
資格によって試験の申し込み締切日が異なります。必ず事前に確認し、期日までに申し込みましょう。
また、試験直前対策講座などを開講するスクールもありますので、試験に向けてしっかり準備をしましょう。 - STEP8資格試験の受験
資格によって指定の会場で受験するものから、自宅で受験するものまで様々です。
要項をしっかり確認しましょう。 - STEP9合格発表 資格取得
おめでとうございます!
※合格後、資格証明書などへの登録が必要な資格もあります。 - STEP10就転職活動・キャリアアップ
就職・転職を目指す場合、就転職先の求人紹介や履歴書の書き方などのサポートを行っているスクールもあるので確認してみましょう。
今の仕事でキャリアアップする場合は、会社の査定や面談などで会社に資格を取得したことを伝えるとよいでしょう。